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閲覧注意『眠れる森のカロン』は本物のサイコパス漫画ではなかろうか【感想】

絵本のような表紙に一目惚れして買った『眠れる森のカロン』。
いいですね!僕、子供向けの絵本も結構観るのでこういった絵柄が大好きなんですよ!

暗闇のなかポッと光る灯りの演出がとても綺麗で、それに同調するかのような女の子の笑顔がとても可愛らしく見えます。

しかし子供の観る絵本のような表紙だが、よく見てみると怖い箇所も多い。
花に囲まれるドクロの存在や、暗めの色を使った世界観、前面は華やかに見えるも屋敷の奥には枯れた木々やドラゴン(?)の存在…。

そういった”可愛い×怖い”という感情を一気に感じられる表紙に一目惚れして買ってしまった。

さっそく読んでみたのだが、これがなかなかに衝撃の強い作品だった!
タイトルに【閲覧注意】と書いている通り、表紙と中身の温度差がえげつない!
今回はこの『眠れる森のカロン』について淡々と語っていこう!

『眠れる森のカロン』はじめましてっ!かろんのおうちにようこそ!王子さまっ

記憶をなくした”ぼく”が迷い込んだ大きな屋敷。
そこに現れたのが、かろんと名乗る小さな女の子。
仲良くなった”ぼく”とかろんは一緒に暮らし始めるが、その屋敷は謎だらけ。
身の回りで起こる奇怪な事件に違和感を覚え、記憶を取り戻そうとする”ぼく”。
そして、ある恐ろしい真実に辿り着く……。

“ぼく”は何も覚えていない…。
何も覚えていないことを思い出した”ぼく”は、何故か姿は真っ黒になっていた。
拭いても取れないその”黒”のせいで身体が痛い。

“ビチャ” ”ガザザ” ”ビチャ”
何かが追いかけてくる、何かは何か分からない。
何かから逃げて、逃げて転んで逃げて、たどり着いたのは屋敷の前。

「いたいいたいのとんでけーっ」

“ぼく”の前に現れた少女がそういうと、どれだけ拭いても取れなった”黒”はいなくなった。

「はじめましてっ!かろんのおうちにようこそ!王子さまっ」

『眠れる森のカロン』は閲覧注意だが面白い!

“ぼく”は泣き虫な男の子

“ぼく”は何で真っ黒なの?
“ぼく”は何で何かに追われてるの?
“ぼく”は何で「この世界に迷い込んでいるの?」

「”ぼく”は何なのか」という点がこの物語の鍵である。

カロンは王子さまと呼び、カロンに従えるメイドたちは王様と呼ぶ。
何故”ぼく”は王子さまであり王様でもあるのか。
そういった点が”ぼく”の存在を解き明かす鍵となっている。

また、この世界になぜ”ぼく”が迷い込んだのかという点も重要だ。
この世界を観察していると、”ぼく”の記憶の断片に刻まれた者が居ることに気づく。
彼らはなぜ”ぼく”と共にこの世界に迷い込んでいるのか。

謎が謎を呼ぶが、すべての謎が解けたとき、”ぼく”の狂気は満ち足りているだろう。

“カロン”は不思議な女の子

御屋敷に辿り着いた”ぼく”が出会う女の子、それがカロン。
カロンは”ぼく”と同じほどの年齢で、この不思議な世界でちゃんと人間の形をしており、順応した数少ない存在だ。

“ぼく”のことを”王子さま”と呼び、毎日毎日遊んだりパーティをして、この不思議な世界で安らぎをくれる女の子。
だけどもカロンが見せる裏のある顔や、どこからか聞こえてくる不思議な声は誰の声?

果たしてカロンは何者なんだろう?
真相は”ぼく”にとって驚愕な人物であった。

カロンの正体が分かると同時に、”ぼく”のことを”王子さま”と呼ぶ理由が分かったときは奮えたね。
「あぁこれは怖いわ」と純粋なサイコパス感を感じてしまった。

“不安・恐怖”。絵柄からは想像も出来ないマンガ界上位のサイコパス

「眠れる森のカロン」は冒頭やあらすじでも説明した通り、一見可愛らしい絵柄だが中身は想像できもしない”不安”や”恐怖”で充満している。
得体の知れない展開の描かれ方が、読者を畏怖させる為の方向提示として本当に上手い作品だと感じた。

“ぼく”・カロン・世界観と恐怖を感じる場面は多々あることから、ジャンルはグロやサイコパスに当たると思う。
まぁグロに関しては他作品で勝てるのは何個もあると思うが、サイコパスですね。
サイコパス漫画好きにはかなりの当たり作品なのではないかと思いました。

サイコパスの定義がどうこう~、ってのは正直説明できませんが、今まで観てきたサイコパス系マンガの中では断トツで”作者の考えが怖い”と思った作品だった。

サイコパス系マンガというと”どれだけグロく絵を描けるか”といったところに着眼する方も多いと思います。
例えば「ミスミソウ」や「多重人格探偵サイコ」といった作品ですね。

ミスミソウでは幼い少年少女が殺し合いをし、多重人格探偵サイコでは女性の脳みそを植木鉢にするといったショッキングな絵が描かれています。
それだけ見ればグロいし、こんなグロ絵を描く作者はサイコパスだと思ってました。

しかしこれらは結局のところ絵頼みで、思想の点でいえば読者に訴えかける畏怖差では物足りなさを感じていました。

対して「眠れる森のカロン」ですが、作者の思想が本当にエグいです。

  • この世界が何なのか
  • “ぼく”、カロンという存在は何なのか
  • “ぼく”が王子さまの理由
  • “ぼく”の思想、カロンの思想の対立
  • 異形の存在

「作者の意図怖っww」って感じた一覧ですね。
これ以上話すとネタバレになってしまう為言えないのですが、サイコパス系マンガが好きな僕がいいます。
「読んだら作者の思想が怖い理由に納得すると思いますよ、笑」

最後に:抽象的だがまとめらている

「眠れる森のカロン」は3巻で終わりなのだが、話が凄い上手くまとめられていた。

というのも王道ストレート漫画、所謂部活漫画や冒険漫画といった作品のことです。
あの手の話はスタートとゴールがしっかり決まっているので、プロセスがどれだけ紆余曲折しようと内容は理解しやすいものが多いです。

しかし「眠れる森のカロン」のような不思議な世界観はそれが難しく、「え、これで終わり?」といった投げやりで終わらせてしまうことも少なくない。

作者の中のこういった話を作りたいというイメージが爆発し、話の風呂敷を広げ過ぎてしまい纏める事ができず、読者が置いてけぼりになるなんて作品。
「最後は読者の想像にお任せします」なんて言葉は書いてなくても、最終話の副音声がこんな感じの作品は幾度となく観てきた。

ファンが非常に多い作品なのでこんなことをいうと叩かれるかも知れないが、某魔法少女アニメがこんな世界観でありつつ最後良くわからん展開で終わらせてしまっていたので非常に残念だった。

「眠れる森のカロン」は巻数こそ3巻と少ないものの、全体を通して構成がしっかりしているのでとても分かり易かったです。

また最後の”オチ”までのプロセスですね。
これが本当に凄く、サイコパス系マンガの中でも「作者の思想が怖い」と感じられるものになっております。

そのプロセスを踏んでの最後のオチは見物ですのでおすすめさせていただきます。

ということで以上が『眠れる森のカロン』の感想になります。
良さや見所を簡単にまとめるとこんな感じですかね。

  • 良い感じの”狂気”を感じられるサイコパス作品
  • キャラ絵は可愛かったりグロかったり
  • 不思議な世界観だが、話は上手くまとまってる
  • 全3巻で簡単に読み終えられる

最後まで観てくださりありがとうございます!ぜひ一読を!

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