今回語りたいなって思ったマンガは『町田くんの世界』。
メガネに清楚な姿は優等生を連想させる出で立ち、しかし勉強は苦手でスポーツはそこそこといった普通の中の普通の町田くん。
そんな町田くんが見ている世界を描いた、ゆるくも”○○○”が詰まったマンガ「町田くんの世界」について感想を述べていきたい!
『町田くんの世界』あらすじ
物静かでメガネ。そんな外見とは裏腹に成績は中の下。
アナログ人間で不器用。なのに運動神経は見た目どおりの町田くん。
得意なことが何もないと本人は思っていますが周りからは愛されています。
その理由とは…?
5人兄弟(後に6人)の長男として生まれた町田くん。
決して裕福ではない家庭ながらも、多くの家族に囲まれ楽しく毎日を過ごしている。
町田くんはルックスも才能もごくごく平凡な少年だ。
メガネにきっちりした服装から勉強が出来る人だと思われがちだが、どんなに頑張っても成績は中の下ほど。
スポーツは見た目通りの才能なのも期待を裏切らない(笑)。
子供がお腹にいる母親を気遣い毎日家族の為に朝食を作るも、不器用な町田くんが作れるのは目玉焼きといった具合に、町田くんは”他者より秀でるものがない”男の子だ。
そんな町田くんだが、一つだけ、自分でも気づいていない良いところがある。
それは”誰よりも優しく、人を愛し、そして愛される存在”だということ。
『町田くんの世界』は、この町田くんの”優しさ”にスポットを当てたマンガなのだ。
『町田くんの世界』はここが魅力!
町田くんの優しさ
町田くんは優しい!
それはもうみんなが無意識に感じていることで、そんな町田くんをみんなは大好きだ!
このマンガの良いところは、町田くんのそういった優しさが見られる場面で過剰演出が無いというところだと僕は思ってる。
例えば…
- 兄妹がケンカをしたら、叱るのではなく、いけない事をちゃんと分からせ謝れる子だと褒めてあげる
- 水の入った洗面器を抱えた弟が転んでしまった時は、植木に水を毎日あげてる事を褒めてあげる
- ポスターを貼ろうとしてる女の子に代わって自分が貼ってあげる
- 重い荷物を背負ったお婆さんをおんぶしてあげる
- ボールをぶつけてきた相手怒りもせず、レギュラー入りを褒めたたえてあげる
昨今の日本では見て見ぬフリをする者が多いが、そういった現代だからこそ、町田くんのような存在に優しさを感じてしまう僕が居る。
「やられたらやり返す、○返しだ!」
なんて言葉が流行ったが、町田くんは他者の良いところをちゃんと見ていてそれを褒めてあげる返しをする。
そしてそれを恥ずかし気もなく相手に伝えられる凄い少年なのだ。
町田くんの見ている世界は、そんな優しさで満ち溢れた世界なのだ。
町田くんの恋愛…?
多くの人に愛されている町田くんだが、町田くんを毛嫌いしている女の子も居る。
彼女は猪原さんといい、中学時代に虐められていた経験から人嫌いになっていた。
自分とは対照的な存在である猪原さんに興味も持ち始める町田くん。
それには理由があり、彼女は人に優しいと分かっていたからだ。
町田くんが怪我をしたとき、自分のハンカチを差し出してまで応急処置をしてくれた猪原さんが人嫌いな訳がないと、彼女を気に掛けるようになる。
そんな時ナンパ男が猪原さんに近づいてくるのだが、ここでも町田くんが恥ずかし気もなく取る行動に優しさを感じずにはいられない。
少しづつだが、人嫌いの猪原さんと、恋ってものが何なのかよく分かっていない町田くんが、お互いを意識し合い初めてきたので恋愛面も面白くなってくるだろう。
最後に:優しさって何だろ?
以上が『町田くんの世界』の感想レビューです!
「優しさ」って簡単なようで難しいよね。
ジャンケンで絶対勝ちたい心理的なものが働いてしまってなかなか優しくなれない。
相手が優しさを出して来たらこちらも優しくしたいと思えるけど、相手が悪さをしてきたのに優しさで返すってのはなかなかできることじゃないよね。
それがたとえわざとじゃなくても、町田くんのような優しさで返すのは僕には難しいことかな。
「人は他者の良いところより悪いところの方が目に止まりやすい」と昔何かで聞いたが、本当にその通りだと思う。
僕の荒んだ心には、『町田くんの世界』は刺激的なエッセンスとして汚い部分を浄化してもらってる気分になれる笑。
見習いたいね、この優しさは笑。
今回はこのへんで!ぐっばい!